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化学基礎 塩の水溶液の性質 5分で分かる!

中和反応と塩
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はじめに

今日は、身近な化学の話題である「塩の水溶液の性質と酸塩基との反応」についてお話しします。化学というと難しく感じるかもしれませんが、実は私たちの生活に密接に関わっています。塩と聞くと料理に使う食塩を思い浮かべる方も多いでしょうが、それだけではありません。さまざまな種類の塩があり、それぞれ異なる性質を持っています。今回は、塩の水溶液がどのように酸性、中性、塩基性になるのかを、分かりやすく解説していきます!

正塩の水溶液の性質

解法①酸性・塩基性の強弱で水溶液の性質を決める!

  • 正塩を水に溶かしたとき、中性・酸性・塩基性の性質をとる!
  • その塩のもとになった、酸と塩基の組み合わせによって性質が異なる!

強い性質が勝つ!
① 強酸と弱塩基からなる塩→水に溶かすと酸性になる!
② 弱酸と強塩基からなる塩→水に溶かすと塩基性になる!
③ 酸と塩基、酸と塩基→水に溶かすと中性になる!
   (同じ強さなら引き分け!

※これは正塩のときのみあてはまる!

酸と塩基の強弱の復習←こちらをクリック!

問題にチャレンジ!

問1 硫酸ナトリウムNa2SO4を水に溶かすと、水溶液は何性になるか。

答えはこちらをクリック!
  • 硫酸HSO4(強酸) と 水酸化ナトリウムNaOH(強塩基)からなる塩
  • 同じ強さのため、引き分けになるので→水溶液は中性になる!
  • 答えは中性!

問2 塩化アンモニウムNH4Clを水に溶かすと、水溶液は何性になるか。

答えはこちらをクリック!
  • 塩化水素 HCl(強酸)とアンモニアNH3(弱塩基)からなる塩
  • 塩化水素の方が強いため→水溶液は酸性になる!
  • 答えは酸性!

問3 酢酸カリウム CHCOOKを水に溶かすと、水溶液は何性になるか。

答えはこちらをクリック!
  • 酢酸CHCOOH(弱酸)と水酸化カリウムK(OH)(強塩基)からなる塩
  • 水酸化カリウムの方が強いため→水溶液は塩基性になる!
  • 答えは塩基性!

解法② 塩を溶かした時の水溶液に注目して考える

本来はこの解法②の解き方が本質的である!しかしこの解法②理解できないのであれば、解法①で問題を解こう!

理解する時のイメージ!
①強酸・強塩基になるイオンはお父さん!
②弱酸・弱塩基になるイオンは赤ちゃん! 
③H,OHおもちゃ!

お父さんはおもちゃはいらない!(H,OHがなくても大丈夫!)
赤ちゃんはおもちゃが欲しい!(H,OHが欲しい…)

強酸・強塩基になるイオンを覚えよう!
強酸になるイオン:
①硫酸イオンSO42ー,②硝酸イオンNO3 ,③塩化物イオンCl 
そのくらい!で覚えよう!

強塩基になるイオン:
①バリウムイオンBa2+,②カルシウムイオンCa2+
③ナトリウムイオンNa,④カリウムイオンK
バカな子!で覚えよう!

※弱酸・弱塩基になるイオンはそれ以外!

例① 酢酸カリウム CHCOOKを水に溶かすと、水溶液は何性になるか。

  • 塩の電離からイオンを決定する!
    酸:酢酸イオンCHCOO,塩基:カリウムイオンK
  • 酸と塩基の強弱を決定する
    酢酸イオン→弱酸になるイオン(H+が欲しい…)
    カリウムイオン→強塩基になるイオン(OHいらない!) 

    酢酸は弱酸なので、酢酸イオンは弱い酸になるイオン!
    水酸化カリウムは強塩基なので、カリウムイオンは強い塩基になるイオン!
  • ❷の情報を参考にして、カンタンな絵を書いてみる!

    ①酢酸イオン(赤ちゃん)は水の水素イオンHと結合し、酢酸の状態で存在する!
    ②カリウムイオン(お父さん)は水の水酸化物イオンOHとは結合しない!
    ③水酸化物イオンOHが水溶液中出てくる!

    ①〜③より、水溶液は塩基性になる!

例② 酸性塩の場合 → 硫酸水素ナトリウム NaHSO

  • 酸性塩の場合は、解法①では水溶液の性質を決めることができない❌
  • 解法②で水溶液の性質を決める!⭕️
  • 元の酸と塩基からなるイオンをを決定する!
    酸:硫酸水素イオンHSO4,塩基:ナトリウムイオンNa

  • 酸と塩基の強弱を決定する
    硫酸水素イオン→強酸になるイオン(H+いらない!)
    ナトリウムイオン→強塩基になるイオン(OHいらない!)

    ※硫酸水素イオンが強酸になるイオンなのは、硫酸イオンを持っているから!
    ※ナトリウムイオンが強塩基になるイオンなのは、水酸化ナトリウムNaOHになれるから!
  • ❷の情報を参考にして、カンタンな絵を書いてみる!

    硫酸イオンは水素イオンHと結合しないため、水溶液中に水素イオンHが出てくる!
    そのため、水溶液は酸性になる!

おわりに

酸性塩・塩基性塩・中性塩は単なる名称であり、水溶液ではその性質になるとは限りません。そのため、塩が電離した際の溶液の性質を考えることがとても重要です。また、強酸・強塩基、弱酸・弱塩基になるイオンをしっかりと覚えることで、水溶液の性質を理解することができます。問題を解くだけなら、今回紹介した解法①を使って解けるので、その方法で試してみてください。しかし、解法②は本質的な理解を深めるための解き方ですので、何度もこの記事を読み直し、多くの問題にチャレンジしてみましょう!

これからも、化学基礎・化学について文系の方にもわかりやすくカンタンに解説していきます!いかにおすすめの参考書を貼っておきますので、さまざまな問題にチャレンジしてください!

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