✅ こんな人におすすめ!
- 自由研究のテーマが決まっていない小学生・中学生
- 家にあるもので手軽に実験したい人
- 「観察・比較・考察」をバッチリ盛り込んだ研究にしたい人
- 理科や化学にちょっと興味がある人
1. なぜスライム作りが自由研究にぴったり?
スライム作りは単なる遊びに見えて、実は化学反応そのもの。
「材料を変えるとどうなるか」「温度や時間で粘りは変わるのか」など、条件を変えて観察・比較することで、理科の実験として立派な自由研究になります。
しかも、材料は100均やドラッグストアで手に入るものばかり!
2. 準備するもの一覧(すべて身近な材料)
材料名 | 目的・特徴 |
---|---|
洗濯のり(PVA) | スライムの主成分(高分子) |
ホウ砂(ホウシャ) | 固めるための反応剤 |
水 | 粘度や柔らかさの調整 |
食紅 or 絵の具 | 色の変化をつけて観察 |
プラコップ、割りばし | 混ぜる・観察用 |
ラメ、ビーズなど | 見た目のアレンジ(任意) |
計量スプーン、カップ | 分量の管理に使う |
※ホウ砂は薬局の衛生用品コーナーにあります。安全に使えば問題ありませんが、小さなお子さんは保護者と一緒に。
3. 実験①:基本のスライムを作ってみよう!
【手順】
- プラコップに洗濯のり50mlと水50mlを入れてよく混ぜる
- 別の容器に水50mlにホウ砂1g(小さじ1/4程度)を溶かし「ホウ砂水」を作る
- ホウ砂水を①の洗濯のり水に少しずつ加えながら混ぜる
- とろとろが固まってきたら、割りばしから手に取り、手でこねて完成!
▶ ポイント
- ホウ砂を入れすぎると硬くなりすぎる
- 水が多いとゆるゆるでのびない
- 絵の具や食紅を混ぜるタイミングは最初か途中!
4. 観察テーマ①|粘りの違いを比較してみよう
比較条件 | 変化の様子 |
---|---|
ホウ砂少なめ | ねばねば・液体に近い感触 |
ホウ砂多め | かたくてブチッと切れる |
水を多めに入れる | ゆるくてまとまりにくい |
洗濯のり多め | よくのびて弾力がある |
👉 考察ポイント:
ホウ砂の量が多いほど、PVA(洗濯のりの高分子)とホウ酸イオンの結合が強くなり、網目状の構造が硬くなる。水分はその網目の間に入り込んで柔らかさを決める。
5. 観察テーマ②|色・見た目のバリエーション実験
- 絵の具:不透明でしっかり発色。手につきやすいことも
- 食紅:透明感がありキレイな色に
- ビーズやラメ:沈む?浮かぶ? → スライムの粘度次第!
👉 観察・記録例:
「赤+青=紫スライムができた」「ビーズが沈まず中で止まって浮かんでいる」など、視覚的に楽しく観察できます。
6. 発展テーマ①|温度とスライムの関係
同じスライムを冷蔵庫・常温・ぬるま湯で30分保管し、触り心地を比較!
温度 | 感触 | 変化の様子 |
---|---|---|
冷蔵庫(5℃) | 固くなった | ちぎれやすくなる |
常温(25℃) | 普通 | 一番安定してのびる |
ぬるま湯(40℃) | やわらかい | トロトロで手につく感じ |
👉 考察: 分子の運動量が温度で変化することで、柔らかさや弾力に影響が出る。
7. 発展テーマ②|時間が経つとどう変わる?
冷蔵・常温・密閉保存・開けっ放し…
1日・3日・1週間…と経過ごとに状態を記録しよう!
保管条件 | 1日後 | 3日後 | 1週間後 |
---|---|---|---|
ラップあり(常温) | やや硬くなる | 表面が少し乾燥 | 外が固く中が柔らかい |
ラップなし | 表面カピカピ | 全体が乾燥 | 粘りが消え、ゴムのように |
密閉袋 | 変化なし | やや柔らかくなる | 匂いが出てくることも |
👉 水分の蒸発と空気との反応により、スライムは劣化していくことが分かる。
8. 科学的な仕組みをやさしく解説!
スライムは「高分子とホウ砂の化学反応」でできている!
- 洗濯のりに含まれるPVA(ポリビニルアルコール)は高分子(長いひも状の分子)
- ホウ砂水に含まれるホウ酸イオンがPVA同士をつなぐ「橋渡し役」
- この架橋反応で、液体が固まり、ぷにぷにとしたゲル状になる
📚 この仕組みは、実は人工皮膚やコンタクトレンズなどにも使われています!
9. 研究のまとめ方ガイド(テンプレ付き)
🎓 レポート例(小学生)
- タイトル:「色と固さがちがうスライムを作って比べた」
- 目的:「スライムの材料を変えたらどうなるのか調べたい」
- 方法:「洗濯のり、水、ホウ砂水の分量を変えてスライムを作った」
- 結果:「ホウ砂が多いと硬く、少ないとやわらかかった」
- 考察:「ホウ砂が多いと分子のつながりが増えて固くなる」
- 感想:「いろんな色や触り心地が作れて面白かった」
🧪 中学生向けなら図表やグラフも追加!
- 温度ごとの弾力を数値化(引っ張った長さなど)
- 粘度比較を写真でビフォーアフター
- 1週間保存で変化する様子を時間軸で表に
👉 比較・考察の深さがあると理科の評価も上がります!
10. 注意点と安全への配慮
- ホウ砂は口に入れない・目に入れないよう注意
- 使用後は必ず石けんで手を洗う
- 小さい子どもがいる家庭では保護者と一緒に作業
11. まとめ|スライムで学べる化学と好奇心!
スライム作りは、ただの遊びではありません。
材料を変える → 状態が変わる → その理由を考える
この一連のプロセスは、まさに科学的探究の第一歩です。
- 高分子とホウ酸の反応でゲル化する仕組み
- 温度・時間・添加物による違いを比較
- オリジナルアレンジで楽しく研究!
夏休みの自由研究に、ぜひ「スライム工房」を取り入れてみてください!
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