冬は、災害時にもっとも危険が増す季節です。
「寒さ」「停電」「乾燥」「感染症」など、夏にはない問題が一度に襲ってきます。
2024年12月、青森県八戸市で震度6強を観測した地震が起き、真冬の深夜だったことから避難者の防寒・停電・体調管理が大きな課題となりました。
災害はいつ起きるかわかりません。「冬の災害」こそ、通常の防災よりワンランク上の準備が必要です。
この記事では、
冬に必須となる防災バッグの作り方、防寒グッズ、避難の注意点、在宅避難の準備方法まで、完全ガイドとしてまとめています。
すべて今日から実践できます。
あなたと家族を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
◆1. 冬の災害が危険な3つの理由
① 低体温症のリスクが急上昇する
冬の避難は、避難所でも屋外でも 体温低下が命に直結 します。
体育館の床は冷えきっていて、体温が奪われやすいため特に危険です。
② 感染症が流行しやすい
冬は乾燥し、気温も低く、
・インフルエンザ
・風邪
・胃腸炎
などが流行しやすい季節。
避難所の密集空間では感染爆発が起きやすくなります。
③ 停電が長引きやすい
雪・凍結で電線や設備が被害を受け、
暖房が使えず、冷え込む室内での避難を迫られることが多くなります。
冬こそ 事前の備えが生死を分ける と言われるのは、これらの理由があるためです。
◆2. 冬の災害に必須の「防災バッグ」完全ガイド
冬の防災バッグは、通常の防災バッグよりも“温かさ”を重視して準備する必要があります。
ここでは、すぐ持ち出せる防災バッグ(一次避難用) を中心に解説します。
【防災バッグ:必ず入れるべきもの一覧】
●1. 防寒アイテム(冬専用・最重要)
後ほど詳しく紹介しますが、まずは一覧だけ。
- アルミブランケット(体温保持)
- 軽量ダウンジャケット
- 手袋・ニット帽
- ネックウォーマー
- 厚手靴下
- 貼るカイロ(多め)
- レインポンチョ(風よけにもなる)
冬の避難は、とにかく「体温を守る」ことが最優先です。
●2. 生命維持のための必需品
- 飲料水(500ml × 3本以上)
- エネルギー食品(ようかん、カロリーメイト)
- 缶詰(開けやすいもの)
- 救急セット(消毒・ガーゼ・ストッキング包帯)
- 常備薬・お薬手帳コピー
- モバイルバッテリー(大容量)
- 懐中電灯(LED)
- 防災ラジオ(手回し式)
●3. 衛生用品
- マスク(個包装/7日分)
- アルコール消毒液
- ウェットティッシュ
- 簡易トイレ(最低10回分)
- タオル類(速乾性)
冬は感染症が拡大しやすいため、これらは必須です。
●4. 快適性UPグッズ(意外と重要)
- 耳栓・アイマスク
- 折り畳みスリッパ(厚底)
- エアマット(床冷え対策)
- ポリ袋(衛生管理に便利)
避難所の体育館の床は…とにかく冷たいです。
●5. 書類・情報
- 緊急連絡カード
- 保険証のコピー
- 現金(小銭多め)
- 地図(紙)
- 家族の写真(迷子対策)
【防災バッグ選びのポイント】
●❶ 背負いやすく軽量
10〜15LでOK。
キャリータイプよりリュック型が安全です。
●❷ 防水・耐久性がある
冬は雪・雨が多いため、水に強いものが必須。
●❸ 家族人数分用意する
大人と子どもでバッグの中身を調整しましょう。
◆3. 冬専用の防寒アイテム|防災バッグに必ず入れるもの
冬の避難で最重要なのが 防寒グッズ です。
避難所では暖房が十分とは限らず、体育館の床は深夜には氷のように冷えます。
停電すれば 家の中でも急激に冷え込む ため、防寒は命を守る行動といえます。
【冬の防寒グッズ一覧(防災バッグに必須)】
●1. ダウンジャケット(超軽量タイプ)
圧縮袋に入れてもふくらむので、防災バッグに最適。
●2. アルミブランケット(2〜3枚)
体温の80〜90%を反射して保持する優れもの。
軽くて安く、絶対に入れてほしいアイテムです。
●3. 使い捨てカイロ(貼るタイプ・靴用)
冬の避難では、カイロの消費量が非常に多くなります。
・貼るタイプ
・靴下用
・貼らないタイプ
この3種類を持っておくと完璧。
●4. 手袋・ニット帽・ネックウォーマー
「頭・首・手足」を温めると体温が逃げにくい。
ニット帽は本当に役立ちます。
●5. レインポンチョ
風を遮断し、「簡易防寒着」としても大活躍。
●6. エアマット(床冷え対策)
冬の体育館の床は、本当に凍えるほど冷たいです。
床から体温が奪われるので、マットは防寒の要。
◆4. 冬の避難で命を守る行動
災害はいつ起きるかわかりません。
状況別に「まずやるべき行動」をまとめました。
【就寝中に地震が起きた場合】
- 布団で頭を守る
- 揺れが収まったら動く
- 枕元のスリッパで足を守る(重要)
- 懐中電灯で室内を確認
- 防寒着を一枚羽織る
- 防災バッグを持って避難
ガラスは想像以上に広範囲に飛び散ります。
足を切ると避難できず、非常に危険。
【外出中に地震が起きた場合】
- 落下物から頭を守る
- 建物のガラスから離れる
- 防寒グッズが無い場合は、建物内の安全場所へ避難
- 帰宅せず、近くの避難所または公園に移動する
【家にいる時に地震が起きた場合】
- まず身を守る
- ガス・火を消す
- 家具から離れる
- 外へ出る判断は“命の危険があるときだけ”
- 防災バッグを持って避難
◆5. 避難前に必ず行うべき2つの重要行動
家を離れる前に、これだけは絶対にやってください。
① ブレーカーを落とす(通電火災を防ぐ)
停電 → 復旧時にショート → 出火
という流れが非常に多い。
避難前の必須行動です。
② ガスの元栓を閉める
帰ってきたときにガス漏れしていると大事故につながります。
◆6. 在宅避難のための準備|冬は特に重要
建物が無事であれば、自宅にとどまる方が安全な場合もあります。
そのために必要な備蓄をまとめます。
●【水】
1人1日3L × 最低3日分。理想は7日分。
家族4人なら
3L × 4 × 7日 = 84L
●【食料】
調理不要のものを中心に。
- アルファ米
- レトルト食品(カレー・牛丼)
- パンの缶詰
- 栄養バー
- カップ麺(湯がなくても食べられるものもある)
●【暖房対策】
●① 石油ストーブ(電池式点火)
停電でも使える暖房の王様。
●② カセットガスストーブ
寒冷地域以外なら十分強い。
●③ すきま風対策
- 断熱シート
- 段ボール
- 厚手カーテン
●【生活用水の確保】
- お風呂に満タンの水
- ポリタンクに確保
- ペットボトルの再利用
◆7. 家を災害に強くするための対策
- 家具固定(L字金具・突っ張り棒)
- ガラス飛散防止フィルム
- 避難経路を確認
- 防災バッグを家族分用意
◆8. 冬のためのおすすめ防災グッズ(厳選)
●1. ポータブル電源
EcoFlow / BLUETTI / Jackery が人気。
●2. 電気不要の暖房器具
石油ストーブ、カセットガス暖房。
●3. 防寒寝袋
アルミ寝袋、ダウン寝袋。
●4. 携帯トイレ(30回分)
災害時のトイレは最初に困ります。
●5. 手回しラジオライト
ライト+ラジオ+充電が一台に。
◆9. まとめ:冬の災害は「準備の質」で生死が変わる
冬の災害は、寒さ・停電・感染症など複数のリスクが同時に襲います。
だからこそ、今日紹介した以下のポイントが重要です。
●防災バッグの準備が命を守る
●防寒グッズは“冬の必需品”
●避難前のブレーカーOFFは絶対
●在宅避難できる備蓄を整える
災害はいつ発生するかわかりません。
しかし、備えはいつでもできる ものです。
あなたと家族の命を守るため、
ぜひ今日から “冬の防災準備” を整えてください。
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