はじめに
化学の結合は、イオン結合、共有結合、分子間力、金属結合などの主要な種類があります。これらの結合を理解することは、原子の性質を理解するための重要な一歩です。問題を解くことも大切ですが、同様に理解することが重要です。特に文系の方にも分かりやすく、共有結合(電子式と構造式)について、10分程度で解説していきます。
共有結合とは
原子間(分子間)で電子を共有する結合のこと!
【共有結合の表し方】
①電子式
②構造式
分子
- いくつかの原子が電子を共有して、安定な電子配置となるもの
- 分子は決まった形(O2、NH3)を持つ!
- 分子を元素記号で表すときは、分子式を用いる
- 分子は原子同士が共有結合してできる
電子式(原子、分子)
元素記号のまわりに、最外殻電子を点で表したもの
【① 電子式をつくるときのルール(原子)】
- 原子の電子配置から、最外殻電子の数を決定する。
- 元素記号の上下左右の4箇所の部屋に(グレーの四角)に電子「・」を書き入れる
- 1つ部屋に最大「2個」まで電子「・」を入れることができる
※1最外殻電子がK殻の場合→ 部屋は1つ
※2最外殻電子がL、M、N殻の場合→ 部屋は4つ
※3電子4個目までは上下左右に1個ずつ書く。
※4電子5個目以降は、上下左右にすでに書いてある電子「・」と対になるように「・」を書き入れる
例)酸素以外の電子式!(部屋はあくまでメージなので、電子「・」のみ書く!)
【② 電子式をつくるときのルール(分子)】
- 異なる原子の不対電子「・」を結び、対(2個ペア)をつくる
※不対電子同士を結ぶようにする - 各原子が安定な電子配置(電子が8個)になっているか確認する
例)フッ素分子以外の電子式
電子式(二重結合、三重結合)
例)ニ重結合、三重結合をもつ化合物の電子式
※三重結合の電子式は、例(窒素)のように必ず書いてください。(電子を3列に並べない)
構造式
1組の共有電子対を1本の線(単結合)で表した式共有結合を表す線を「価標」という
例)シアン化水素HCNの場合
原子価
1個の原子から出ている価数の数(=その原子が持つ不対電子の数)
POINT!
①原子価を手とイメージしよう!
②結合=握手のイメージ
③結合(握手)すると1本の線になる!
例)他の構造式の例
おわりに
共有結合(電子式、構造式)について理解できたでしょうか。結合というのは、化学にとってとても重要です。黒鉛とダイヤモンドの違いも共有結合の本数が大きく関係しています。電子式や構造式に関しても、暗記ではなく理解をして、問題が解けるようになると幸いです!とにかくたくさん問題を解いて、できるまでチャレンジしましょう!
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