はじめに
今日は、化学の基本概念である「電子殻」と「電子配置」について、わかりやすく解説していきます。文系の方でも理解しやすいように、イメージを膨らませながら説明していきますので、安心してお付き合いくださいね。
原子の構造とは?(復習)
原子は、中心に陽子と中性子からなる核(原子核)があり、その周りを電子が回っています。この電子が回っている層を「電子殻」と呼びます。※原子の構造を復習したい方!←ここをクリック!
電子殻とは?
- 原子核の周りの電子は、電子殻と呼ばれるいくつかの層に別れて存在する。
- 最も内側(1番目)の殻をK殻といい、電子は最大2個入る
- 内側2番目の殻をL殻といい、電子は最大8個入る
- 内側から3番目の殻をM殻といい、電子は最大18個入る
- 内側から4番目の殻をN殻といい、電子は32個入る
電子殻に入る電子の個数は2n2個!(nに入る数字は内側から何番目の数字を入れよう!)例)L殻の場合。内側から2番目なので2×22で8個になる!
電子配置とは
- 電子の殻の配置を表したもの
- 原子核の周りの電子は内側のK殻から順に入る
例)ナトリウムの電子配置
電子配置を書くときのルール
- 内側の電子殻から順に電子を入れる
- K殻が2個入ると安定 → 2個埋まったら次の電子殻へ!
- L殻が8個入ると安定 → 8個埋まったら次の電子殻へ!
- M殻が8個(最大18個入るのに…)入ると安定 → 8個埋まったら次の電子殻へ!
※ M殻が8個で安定なのは、大学の範囲(混成軌道という概念)を説明しないといけないので割愛します。
例)炭素6C(2−4)、水素1H(1)、塩素17Cl(2ー8ー7)、カリウム19K(2−8−8−1)
価電子と貴(希)ガス
・価電子:最外殻電子数のこと。原子同士の結合などに役割を示す。
・貴(希)ガス:この表のフッ素、カルシウムは、最外殻電子がそのまま価電子になっている!しかし、ネオンのように最外殻の電子が、8個(2個)の場合は価電子が0になる!このような元素を貴(希)ガスという。周期表の18族(族とは周期表でいう、縦のこと!)の元素のことを言う!
- 黄色の枠の部分が貴(希)ガス
- 覚え方:変(He)なねーちゃん(Ne)ある(Ar)暗闇(kr)でキス(Xe)を連発(Rn)
- たくさん暗記の仕方はあるので、あくまで一例です!
閉殻とは?
→ヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンArなどの18族元素は全て最外殻電子『8』(Heのみ2)となっており、安定な状態となっている。これを閉殻という
安定な電子配置
- 全ての原子は安定を望んでいる!(人間と同じ笑)
- みんな18族元素のようになりたいと思っている!
- 18族のようになるために、あらゆる形に変化する!(イオン、単体、化合物)
おわりに
電子殻は原子の周囲に存在する電子の集まりであり、電子配置はこれらの電子がどのように配置されるかを示します。これらの概念を理解することは、化学の理解にとって非常に重要です。この基礎を押さえることで化学反応や、結合などを理解でき、より高度な化学的現象や分子の挙動も理解しやすくなるでしょう。
これからも、文系の方にもわかるように化学基礎を解説しますのでチェックお願いします!
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